BTOパソコンのパーツ選びは、自作PCのようにすべてを自由に決める作業ではない。あらかじめ用意された選択肢の中から、用途に合った構成を選ぶことが基本となる。そのため、パーツ単体の性能だけでなく、ショップの構成方針や標準仕様を理解したうえで判断する必要がある。
CPUの選び方
BTOパソコンでは、CPUは性能だけでなく価格差を見て選ぶことが重要である。多くのBTOショップでは、同じ世代のCPUでも上位モデルになるほど価格の上昇幅が大きい。一方で、体感性能の差は用途によっては小さい場合も多い。
一般的な作業や軽いゲーム用途であれば、ミドルクラスのCPUで十分な性能を発揮することが多い。最上位クラスのCPUは、動画編集や配信、重い作業を同時に行う場合に初めて恩恵を感じやすい。BTOでは後からCPUを交換する前提が取りづらいため、迷った場合は一段階上を選ぶという判断も有効である。
グラフィックボードの選び方
グラフィックボードは、BTOパソコンの価格と用途を大きく左右するパーツである。ゲームや動画編集を行う場合は必須となるが、オフィス用途や軽作業が中心であれば内蔵グラフィックスで十分なケースも多い。
BTOでは、グラフィックボードの選択肢が世代や在庫状況によって制限されることがある。そのため、性能比較だけでなく、価格差に対する性能伸び率を意識して選ぶことが重要である。特定のモデルに強いこだわりがある場合、BTOより自作の方が向いているケースもある。
メモリの選び方
BTOパソコンでは、標準構成のメモリ容量が少なめに設定されていることが多い。最低限の構成のままでは、複数のアプリを同時に使用する際に不満を感じやすい。
一般用途であっても、メモリは16GBを基準に考えるのが無難である。BTOショップによっては、メモリ増設の価格が比較的割安な場合もあるため、購入時に増やしておく方が手間や保証面で安心できる。
ストレージの選び方
ストレージについては、BTOではSSDが標準になりつつあるが、容量は控えめなことが多い。OSや主要なソフトをSSDに入れ、データ保存用として追加ストレージを選ぶ構成が現実的である。
BTOでは、SSDの種類や速度を細かく指定できない場合もある。そのため、極端な速度差を気にするよりも、容量と信頼性を重視した選び方が向いている。
電源・冷却の考え方
電源ユニットや冷却性能は、BTOパソコンでは表に出にくい部分である。ショップ側が構成に合わせて適切な電源を選定していることが多いため、過度に神経質になる必要はない。
ただし、将来的にグラフィックボードの交換や増設を考えている場合は、電源容量に余裕を持たせておくと安心である。冷却面についても、高性能パーツを選ぶほど静音性より冷却性能を優先した構成になる点は理解しておくべきである。
BTOのパーツ選びで大切な考え方
BTOパソコンのパーツ選びでは、「選べない部分がある」ことを前提に、全体のバランスを見る視点が重要である。細かなパーツ型番にこだわりすぎるよりも、用途に対して過不足のない構成をショップの標準設計の中で組み上げることが、BTOならではの賢い選び方と言える。
次のページでは、こうした考え方を踏まえたうえで、用途別に具体的なおすすめ構成例を紹介する。理論だけでなく、実際の構成イメージを確認することで、よりスムーズにBTOパソコンを選べるようになるだろう。
