SSD(Solid State Drive)は、従来のHDDに代わる高速ストレージデバイス。半導体メモリを使用し、機械的な動作部品を持たないため、データの読み書きが非常に速い。SSDの導入でパソコンの起動時間や応答性が劇的に向上する。
SSDの選び方は、用途や予算、搭載機器の仕様によって変わる。主な選択基準は容量、インターフェース、読み書き速度だ。
容量は大きいほど良いが、価格も比例して高くなる。一般的な用途なら250GB〜500GBで十分だ。OSと頻繁に使うアプリケーションをSSDに、大容量データはHDDに保存する併用方式も人気がある。
インターフェースはSATAとNVMeが主流だ。SATAは広く普及しているが、速度に制限がある。NVMeはPCIe接続で高速だが、対応マザーボードが必要になる。既存PCへの換装ならSATA、新規構築ならNVMeがおすすめだ。
読み書き速度はSSDの性能を直接表す指標だ。連続読み込み/書き込み速度とランダム読み込み/書き込み速度がある。前者はデータ転送に関わり、後者はシステム全体の応答性に影響する。高速なSSDほど快適な操作感が得られる。
SSDの耐久性はTBW(Total Bytes Written)で表される。この値が高いほど、書き込み可能な総データ量が多い。一般用途なら低めのTBW値でも十分だが、サーバーや動画編集など書き込みの多い用途では高TBW値のモデルを選ぶ。
SSDにはNAND型フラッシュメモリが使われる。主にSLC、MLC、TLC、QLCの4種類があり、SLCが最高性能だがQLCが最も安価だ。家庭用途ならTLCが性能とコストのバランスが良い。
DRAMキャッシュの有無も性能に影響する。DRAMキャッシュ付きSSDは小さなファイルの読み書きが速く、システムの応答性が向上するが価格は上がる。
SSDの暗号化機能にも注目だ。自己暗号化機能を持つSSDなら、紛失や盗難時のデータ漏洩リスクを軽減できる。機密性の高いデータを扱うなら、この機能は重要になる。
最後に、SSDのファームウェア更新を忘れずに行う。メーカーは定期的に性能や安定性を向上させるアップデートを提供する。最新のファームウェアを適用することで、SSDの性能を最大限に引き出せる。