パソコンの電源ユニットは、各部品に適切な電力を供給する重要な役割を担う。性能や安定性に直結するため、選び方と管理に注目が集まっている。
電源ユニットの選択では、ワット数が重要な指標となる。高性能なグラフィックカードやCPUを搭載するなら、より大きなワット数が求められる。一般的な事務用途なら400W〜500W程度で十分だが、ゲーミングPCでは600W以上を推奨する。
効率の良い電源ユニットを選ぶと、電気代の節約につながる。80PLUS認証を取得した製品は、電力変換効率が高い。Bronze、Silver、Gold、Platinum、Titaniumの5段階があり、上位ほど効率が良い。
静音性も選択の基準になる。ファンレス設計や大口径ファンを採用した製品は、静かな動作を実現する。作業に集中したいユーザーには魅力的な特徴だ。
ケーブル管理の容易さも考慮点だ。フルモジュラー式の電源ユニットは、必要なケーブルのみを接続できる。ケース内部の見た目が美しくなり、エアフローも改善する。
電源ユニットの寿命は約5年と言われる。長期間使用すると、安定性が低下する恐れがある。起動時のファンの異音や、突然の電源断などは交換の目安となる。
保護機能も重要だ。過電流保護や過熱保護などの機能を備えた製品を選ぶと、万が一のトラブル時にも他の部品への影響を最小限に抑えられる。
電源ユニットの清掃も定期的に行うべきだ。内部にほこりが溜まると、冷却効率が下がり、寿命を縮める。エアダスターでの清掃を半年に1回程度行うのが望ましい。