以前のパソコンにはなかったSSD。現在のパソコンには必要不可欠と言われるが、ここではSSDの基本知識をみていく。
SSDって
フラッシュメモリを用いた記憶装置のことで、多くのパソコンやスマートフォンに使われている。
従来の記憶装置としてHDDがあるが、SSDの方が書き込み・読み込み速度が速い。
Solid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)の略。
今の時代のパソコンで、SSDを積んでなければ使い物にならない。
メリット
HDDに比べて読み込みや書き込みのスピードが速く、パソコンの起動が速い。スマートフォンやタブレットに搭載されている。
SSD搭載の市販のパソコンが増えてきている。自作パソコンでもSSDを搭載するのは定石となっている。
HDDに比べて情報処理のスピードが圧倒的に速い。動作音がなく、静音性にすぐれる。スマホやタブレットでも使われているように小型化しやすい。衝撃や振動にも強い。
その代わり、一度データが壊れると復旧は難しくなる。ハードディスクと併用してバックアップを取っておくといい。
SSDの寿命は製品・使い方にもよるが5年から10年と言われている。
記録方式
データの記録方式には3通りある。SLC、MLC、TLCである。
イメージとしては、記録できる一つの箱に一つしか入れられないのがSLCで、二つ以上入れられるのはMLC。それよりも多く入れられるのがTLCである。
容量 SLC < MLC < TLC
MLCやTLCは、一つの箱に複数の情報を得られるために大容量化がしやすいが、その分情報の格納が複雑になり故障しやすいデメリットがある。
クオリティーとしては SLC> MLC> TLC の順。SLCが最もスピードと耐久性にすぐれ高価である。
SLC(Single Level Cell)
記憶素子に2値からなるデータを格納。
MLCに比べ高速、価格が高く容量も少ない。
MLC(Multiple Level Cell)
記憶素子に3値以上からなるデータを格納
SLCに比べ低速、安価かつ大容量。最も普及している。
TLC(Triple Level Cell)
記憶素子に8値・3ビットからなるデータを格納。
SSDのインターフェイス
SATA
現在の主流インターフェイス。読み込み・書き込み速度が速く、値段も手ごろになってきた。最近のSSDはSATA接続になっている。IDE接続のものが以前にはあった。
M.2
長方形のカード型インターフェイスで、2.5インチSSDより小型になった。
M.2はmSATAの後継として開発された。SATAより小型でタブレット・コンピュータなどの小さいデバイスに適している。
M.2端子には切り欠きがありマザーボードにネジで留めする。ネジの形状は特殊なので絶対になくさないようにする。2014年ごろから登場している。マザーボードの裏面に取り付けることもある。
NVMe接続
M.2 SSDにはSATA接続とNVMe接続のものがある。転送速度がSATA接続にくらべて圧倒的に速い。M.2 SSDを買うならNVMe接続でないともったいない。
SATA接続はM.2の性能を発揮できない。NVMe接続のSSDか要確認すること。見た目が同じM.2でもNVMeとSATAではぜんぜん違う。
2019年にはSSDの価格が従来に比べてはるかに下がっている。大容量化が図られて1TB~2TBのものもお手頃価格で購入できるようになっている。自作パソコンに使わない手はない。