今、エアダスター界隈が熱い。
パソコンを掃除するときに、細かい隙間に入り込んだホコリを吹き飛ばしたいことがあるはずだ。
自作PCユーザーなら実感しているはずだが、PC内部および周辺はホコリまみれになるのが常だ。だが、缶エアダスターだともったいなくて思い切り使えない、などと感じることもあるかもしれない。缶エアダスターには欠点がある。
エアダスターとは
エアダスターは、圧縮された空気を利用してホコリやゴミを吹き飛ばす清掃用品である。
細かい隙間に入り込んだホコリを吹き飛ばして除去する。カメラや精密機器のレンズの清掃をしたり、冷却ファンや基板上のホコリを吹き飛ばしたりできる。部品に直接触らずにゴミを除去できる点は嬉しい。
スプレータイプのデメリット
エアダスターは缶入りタイプと、最近売れている電動タイプがある。電動タイプには、電源の必要なコード式と、充電池で使えるコードレスタイプがある。
缶入りタイプには多くの欠点がある。缶を逆さにすると液化ガスが直接噴射され、機器が急激に冷却されて結露や霜が発生する危険がある。これは電子機器にとって大きなリスクだ。
ガスが無くなると使えなくなり、使い捨て感覚でコストがかさみ不経済で思い切り掃除できない。掃除という永久に終わらない作業のたびにエアダスターを購入していたら、掃除をするのも嫌になるのは間違いない。しかも、使用後のスプレー缶の始末が面倒だ。
可燃性ガスが使われている製品では火気厳禁だ。静電気や火花による引火のリスクがある。気温が低いと缶内の圧力が下がり、勢いよく噴射しないこともありイラつくかもしれない。
電動タイプは、これら缶入りタイプのデメリットを克服している。繰り返し使用できるため、長期的にみるとコストパフォーマンス良くPC掃除以外にも使える。マキタやハイコーキは充電池と充電器が必要となり、初期費用がかさむのがネックになる。
マキタ18v
マキタ(Makita) 充電式エアダスタ 18V バッテリ・充電器・ケース別売 AS180DZ
マキタの18V電動エアダスター(AS180DZ)は、充電式バッテリーで動作する強力な清掃ツールだ。
最大風速は毎秒120メートルを誇り、ほこりや細かな異物を一気に吹き飛ばす。風量調整は3段階で、用途に合わせて使い分けができる。
業務用の圧縮空気と同等の威力を持つ一方、連続使用時間は約30分と長めだ。18Vバッテリーは他のマキタ製品と共有できるため、既存のバッテリーを活用できる。
本体重量は約1.4キログラム。片手での操作も可能で、狭い場所での作業も楽にこなせる。先端のノズルは取り外せるため、清掃箇所に応じて使い分けることができる。
防じん・防水性能はIP54等級を取得している。屋外での作業や、多少の水しぶきがかかる環境でも安心して使用できる。
工場や建設現場での機器清掃、DIY作業での切削くず除去など、幅広い用途で活躍する。従来のエアコンプレッサーと比べると、場所を取らず持ち運びも簡単だ。



マキタ40v
マキタ40Vmax用充電式エアダスタ AS001GZ(本体のみ) バッテリ・充電器別売
マキタの40V電動エアダスター(AS001GZ)は、マキタが誇る上位モデルの清掃ツールだ。40Vが先にリリースされ、18Vが後に発売された形だ。
最大風速は毎秒308メートルを実現し、18Vモデルの2.5倍以上の威力を持つ。強力な風圧で、頑固な汚れやごみも一発で除去できる。
風量調整は6段階を備え、繊細な機器から頑丈な建設資材まで幅広く対応する。本体の重量は約1.7キログラムとズッシリ重い。
独自の機能として、空気の吹き出しだけでなく、空気の吸引もできる。タイヤの空気入れやプールの空気抜きにも対応するため、1台で多目的に活用できる。
防じん・防水性能はIP56等級を取得し、過酷な現場でも安定した性能を発揮する。
40Vのバッテリーは18Vモデルとの互換性がない。バッテリーと充電器は別売りのため、新規購入時は別途用意が要る。



ハイコーキ18V電動エアダスター
ハイコーキの18V電動エアダスター(RA18DA)は、軽量さと扱いやすさを追求したモデルだ。
HiKOKI(ハイコーキ) 18V エアダスター 蓄電池・充電器別売り 充電式 エアブローガン エアダスターガン RA18DA
本体重量は1.15キログラムと、同クラス最軽量を誇る。バッテリーを装着しても手軽に持ち運べるため、長時間の作業でも疲れにくい。
最大風速は毎秒122メートルを発揮する。無段階の風速調整ダイヤルを搭載し、清掃対象に合わせて細かな風量調整ができる。
平均風速は毎秒100メートルを維持し、安定した清掃性能を発揮する。強すぎない風圧は、精密機器の清掃に向いている。
バッテリーは18Vシリーズのマルチボルトバッテリーに対応する。既存のハイコーキ製品のバッテリーを流用できるため、経済的だ。
価格はマキタ18Vモデルと比べて2割ほど安価で少し軽い。風力は若干劣るものの、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となる。



XPOWER A-2
XPOWER A-2は、米国製の高出力電動エアダスターだ。
XPOWER A-2 マルチ電気コンピューターダスタードライヤーエアポンプエアスプレーブロワー掃除機 (黑)
最大出力550ワット、風量毎分2.5立方メートルという強力な性能を誇る。従来の缶型エアダスターをはるかに上回る威力で、頑固な汚れも一気に吹き飛ばせる。室内で使用するのには、これ以上の風量は必要ないだろうと思えるほどだ。
本体重量はわずか1キログラムと軽量で、片手での操作が容易だ。風量調整は2段階に対応し、用途に応じて使い分けができる。
付属品として9種類の先端ノズルを同梱する。狭い隙間や広い面積など、清掃箇所に最適なノズルを選べる。
電源は100V電源を使用するため、バッテリー切れの心配がない。常時安定した出力を維持できる。
コンピューター、カメラ、車内、ブラインドなど、幅広い清掃作業に対応する。業務用としても十分な実力を備えている。

DataVacコンピューターダスター
DataVac ED500は、高耐久な金属ボディを採用したプロ仕様の電動エアダスターだ。
本体は全てスチール製で堅牢な作りとなり、長期間の使用に耐える。500ワットのモーターを搭載し、毎分2立方メートルの強力な風量を生み出す。
本体重量は約1.2キログラムと扱いやすく、3.6メートルの電源コードで作業範囲も広い。電源は100V仕様のため、安定した出力を維持できる。
付属品として空気集中ノズルや拡散ノズル、精密清掃用のツールキットを同梱する。清掃対象に合わせて使い分けが可能だ。
コンピューターやプリンター、電子機器など、精密機器の清掃に特化した設計となっている。米国製の信頼性の高さから、多くのプロフェッショナルが愛用する機種だ。
業務用として求められる耐久性と性能を両立し、長期間の使用でもコストパフォーマンスに優れている。

電動エアダスターの選び方とおすすめ機種まとめ
コードレスタイプ(マキタ・ハイコーキなど)は、
- 持ち運びが自由で作業場所を選ばない
- バッテリー切れに注意が要る
コード式(XPOWER・DataVacなど)は、
- 安定した強力な風量が得られる
- 電源コードの制約がある
- 高い清掃力を発揮する
両方のタイプを使い分けるのも有効だ。コード式で本格的な清掃を行い、コードレスで普段の手軽なメンテナンスに使う、といった組み合わせるのも手だ。電動エアダスターは、缶型と比べてコストパフォーマンスに確実に優れている。清掃作業の頻度や対象物に応じて、お気に入りの機種を選んでほしい。