M.2 SSDの高速化に伴い、発熱問題が顕在化している。この熱を効果的に逃がすヒートシンクの選択が、パフォーマンスと寿命を左右する重要な要素となっている。
本記事では、M.2 SSD用ヒートシンクの選び方について、性能や互換性、取り付け方法など、重要なポイントを解説していく。
M.2 SSD用ヒートシンク選びのポイント:性能と互換性を両立させる
ヒートシンクとは、熱を吸収し放散する放熱器具だ。M.2 SSD用のヒートシンクは、薄型でありながら優れた放熱性能を持つ。
市場には様々な形状や材質のヒートシンクが存在し、選択肢の多さに戸惑うかもしれないが、SSDの温度上昇を抑制し、安定した動作を維持できる。
M.2 SSDヒートシンクの選ぶ前に、以下のポイントを確認しておく。
まず、M.2 SSDのサイズと互換性を確認する。M.2 2280規格が一般的だが他のサイズも存在するので、間違えないように使うSSDに合わせる。
次に、材質だ。アルミニウムは軽量で安価、銅は高い熱伝導率を持つがやや重い。
放熱性能も重要で、フィンの数や表面積が大きいほど効果が大きいが、PCケース内のスペースが大切だ。薄型デザインは狭いスペースに適している。
取り付け方法に注目する。テープやシリコンバンドのほかに、ネジ式もある。ネジ式はしっかり固定できるが、他のパーツを干渉して取り付けられないものあるので、マザーボードのM.2 SSDスロット付近をよくチェックしておく。テープやシリコンバンドには他パーツとの干渉の可能性が低いが、劣化の可能性がある。バンドは付属していることが多いが、テープは別売りである。
ヒートシンク 純銅 2mm 薄型 M.2 SSD 冷却用 発熱対策 サーマルパッド付き
ヒートシンク純銅2mm薄型は、M.2 2280 SSD向けの冷却デバイスだ。この製品は、SSD以外にもPlayStation 5やNintendo Switch、スマートフォンにも適用可能である。
一般的に、ヒートシンクはアルミニウム製が主流だが、本製品は純銅を採用している。銅は熱伝導率が高く、優れた放熱性能を持つ。アルミニウムと比較すると高価で重量があるが、熱対策には効果的だ。
厚さわずか2mmの薄型設計により、空間的制約の厳しいノートパソコンにも干渉せず取り付けられる。環境によって異なるが、5~20℃の冷却効果が期待できる。
サイズは67mm x 18mm x 2mmで、純銅製のため質量感がある。この特性により、一時的な発熱を吸収し、温度変化を平滑化する効果も見込める。
取り付けにはゴムバンドを使用するが、過度に引っ張るとゴムが切れる可能性があるため注意が必要だ。
純銅ヒートシンク 67mm×18mm×2mm M.2 SSD用冷却ヒートシンクパッドセット
純銅ヒートシンクは、M.2 SSD用に設計された冷却パーツだ。67mm×18mm×2mmのサイズで、M.2 (Type2280)規格に適合する。グラフェン加工が施され、効率的な熱対策を実現する。
この製品は、SSDだけでなく、ICチップ、電源アダプタ、その他小型電子機器の熱対策にも利用可能だ。特に夏季の暑さ対策や熱暴走防止に効果を発揮する。
純銅素材とグラフェン加工の組み合わせにより、チップセットを効果的に冷却する。取り付ける発熱品によって異なるが、5~25度の温度上昇を抑制できる。これにより、サーマルスロットリング(高温時の性能低下を防ぐ機能)を回避し、高熱時における書き込み・読み込み速度の低下を防止する。
パッケージには、純銅ヒートシンク1個、熱伝導シート1枚、ゴムバンド2本以上が含まれる。ゴムバンドは製造ロットにより黒または透明となる。ただし、より確実な固定が必要な場合は、別途結束バンドや耐熱テープを購入する必要がある。
この製品の特徴は、その薄さにある。わずか2mmの厚さにより、ケースが浮くことなく収まる。空間的制約の厳しい環境でも使用できる点が大きな利点だ。
ユーザーの声によると、厚いものを入れるスペースがない状況でも、このヒートシンクはぴったりと収まり、うまく機能したという。しかし、固定用のシリコンゴムが付属していないため、別途固定用の部品を用意する必要がある点に注意が必要だ。
この純銅ヒートシンクは、高い冷却性能と薄型設計を両立させた製品で、スペースの制約がある環境での使用に適しているため、SSDなどの高性能デバイスのパフォーマンス維持と長寿命化に貢献してくれるはずだ。
ORICO M.2 SSDヒートシンク、銅フィンM.2クーラー、M.2 2280mm SSD両面ヒートシンク、サーマルパッド付き熱伝導
ORICO M.2 SSDヒートシンクは、M.2 2280mm規格のSSD冷却に特化した製品だ。デスクトップコンピュータなどに適しており、22 x 80サイズの片面または両面M.2-NVME/NGFF SSDに対応する。ORICOラボの測定によると、装着後8~18℃の急速冷却が可能とされる。
このヒートシンクの特徴は、銅とアルミニウム合金を組み合わせた革新的なフィン構造にある。大きな表面積を確保することで、過熱によるハードウェア故障のリスクを低減する。
熱伝導性を高めるため、3つのサーマルパッドが付属する。シリコングリス素材(熱伝導率1.8W/mK)を使用し、M.2 SSDの表面の凹凸に対応できるよう十分な柔軟性と延性を持つ。標準的な低粘度設計により、SSDの保証ラベルを傷つけない配慮がなされている。
インストールはツールフリーのスナップオン方式を採用。これにより、金属クリップによるSSDへのダメージリスクを軽減している。
しかし、実際の使用には注意点もある。M.2 SSDを2つ並置する場合、クーラーの留め金具の出っ張りが隣のSSDのクーラー金具と接触し、素直に並置できない可能性がある。金具をペンチで平たくしたり、クーラーの位置を縦方向にずらすなどの工夫が必要となるかもしれない。
この製品は、高性能な冷却効果と簡単な取り付けを両立させているが、複数のSSDを使用する環境では設置方法に一工夫必要となる可能性がある。マザーボードのレイアウトや使用するSSDの数を考慮して、適切な取り付け方法を選択することが重要だ。
ORICO M.2 SSDヒートシンクは、効果的な冷却性能と使いやすさを提供する。複数SSD使用時の配置には注意が必要で、場合によっては追加の調整が必要になるかもしれない。
オウルテック M.2 2280 SSD用 両面実装/片面実装対応 アルミ製両面ヒートシンク OWL-SSDHS04PS
ORICO M.2 SSDヒートシンクは、M.2 2280mm規格のSSD冷却に特化した製品だ。22 x 80サイズの片面または両面M.2-NVME/NGFF SSDに対応。ORICOラボの測定によると、装着後8~18℃の急速冷却が可能とされる。
銅とアルミニウム合金を組み合わせた革新的なフィン構造で、大きな表面積を確保することで、過熱によるハードウェア故障のリスクを低減する。
熱伝導性を高めるため、3つのサーマルパッドが付属する。シリコングリス素材(熱伝導率1.8W/mK)を使用し、M.2 SSDの表面の凹凸に対応できるよう十分な柔軟性と延性を持つ。標準的な低粘度設計により、SSDの保証ラベルを傷つけない配慮がなされている。
インストールはツールフリーのスナップオン方式を採用。これにより、金属クリップによるSSDへのダメージリスクを軽減している。
この製品は、高性能な冷却効果と簡単な取り付けを両立させているが、複数のSSDを使用する環境では設置方法に一工夫必要となる可能性がある。
オウルテック M.2 2280 SSD用 ヒートシンク 熱伝導シート 固定用シリコンゴムセット EXTREME COOL
オウルテックのM.2 2280 SSD用ヒートシンク「EXTREME COOL」は、高効率な冷却性能を特徴とする製品だ。
M.2 SSDに直接貼り付けるだけで、熱を効率的に吸収・放熱し、サーマルスロットリング(熱による性能低下)を抑制する。
付属の熱伝導シートとシリコンゴムを併用することで、M.2 SSDとの接地面積が増加し、より効果的な放熱を実現する。
本製品はPlayStation 5との互換性も確認済みだ。PlayStation 5のM.2 SSD増設スペースに適合する設計となっており、限られたスペース内でも効率的な冷却が可能だ。
サイズは約70(W)×22(D)×3(H)mm、重量は約9gと、コンパクトな設計となっている。厚みは3mm程度であり、ノートパソコンでの使用は困難な場合が多いが、デスクトップPCやPlayStation 5での使用に適している。
オウルテックは自作PCパーツやサプライ品で知名度の高いメーカーであり、この製品もその信頼性の高さが期待される。
ヒートシンクの高さは比較的抑えめであるため、極端に狭小なスペースのミニPCを除けば、多くの環境で問題なく使用できる。むしろ、冷却性能の向上によるメリットが大きいため、「あって損はない」製品と言える。
この製品は高い冷却効率とコンパクトな設計のバランスが取れており、M.2 SSDの性能を最大限に引き出したいユーザーにとって魅力的な選択肢となっている。
センチュリー M.2 SSD専用ヒートシンク ※PS5増設スロット取付確認済み CAHPS-M2_FP ブラック
センチュリーのM.2 SSD専用ヒートシンク「CAHPS-M2_FP」はヒートシンクと放熱シートでM.2 SSDを挟み込む設計により、高い冷却効果を発揮する。
本製品は、片面・両面実装の両方のM.2 SSDに対応している。厚みの異なる熱伝導シールが付属しており、片面実装用に厚いものが1枚、両面実装用に薄いものが2枚同梱され、様々なタイプのM.2 SSDに適合する。
固定方式はネジ留めタイプを採用しており、ヒートシンクの緩みや脱落を防ぐ。プラスドライバーが付属しているため、取り付けに必要な工具は揃っている。
サイズは幅76.4mm × 高さ9.8mm × 奥行23.2mmで、PlayStation 5のM.2 SSD増設スロットへの取り付けが確認済みだ。しかし、実際の使用にあたっては注意点もある。
ユーザーの声によると、マザーボードへの取り付け時に、マザーボード付属の手回しできるネジでは干渉して取り付けられない場合がある。その場合、ドライバーで回すタイプのネジに交換する必要がある。ネジが付属していない場合は、別途用意することが推奨される。
また、PlayStation 5での使用に関しては、固定ネジの厚みが増設スロットと干渉する可能性がある。
このヒートシンクは高い冷却性能と汎用性を備えているが、取り付け時には使用環境に応じた調整が必要となる場合がある。特に、PlayStation 5での使用を検討する場合は、事前に互換性を十分確認することだ。
サンワサプライ(Sanwa Supply) M.2 SSD用ヒートシンク TK-HM5BK
サンワサプライのM.2 SSD用ヒートシンク「TK-HM5BK」は、スリット形状に切り込みが入った独特のデザインにより、優れた放熱性能を実現している。
本製品の特徴は、ヒートシンクとM.2 SSDの間に挟む熱伝導シリコンパッドにある。このパッドを使用することで、放熱効果がさらに向上する。ただし、このシリコンパッドには接着力がないため、付属のシリコンリングで固定する。
汎用性も高く、M.2 SSD以外にも発熱の大きなスティック型PCや長方形の様々な製品に使用可能だ。
取り付けに関しては、ユーザーからの声によると、シリコンリング(ゴム)は予想以上に伸縮性があるとのこと。取り付け時には、ヒートシンクの山と山の間にゴムの引っ掛かりが落ちないよう注意が必要だ。また、山の角にゴムが引っかかって切れないよう慎重に装着しよう。
性能面では、顕著な効果が報告されている。あるユーザーは、装着前にCrystalDiskInfoが70度を超える温度で警告音を鳴らしていたが、このヒートシンクを装着後は60度を超えることがなくなったと述べている。
高負荷作業や長時間の連続使用を行うユーザーにとって、有用な選択肢となるだろう。
ただ、取り付けには多少の注意と技術が必要であり、初心者ユーザーは慎重に作業を行う必要がある。
親和産業 長尾製作所 M.2 SSD用ヒートシンク SS-M2S-HS01
親和産業の長尾製作所が開発したM.2 SSD用ヒートシンク「SS-M2S-HS01」は、高性能と品質にこだわった製品だ。本体は黒アルマイト処理されたアルミ製で、23 x 75 x 6(H) mmのコンパクトサイズながら効果的な放熱を実現している。
特筆すべきは、熱伝導部に採用された日本製の超低硬度放熱シリコーンパッドだ。熱伝導率5.2W/m・Kを誇るこのパッドは、高い熱伝導性と絶縁性を両立。柔軟性と粘着性により、凹凸のあるM.2 SSDの基板面にぴったりと密着し、効率的な熱伝導を可能にする。
ヒートシンクとSSDの固定には、再剥離可能な耐熱絶縁テープを使用。このテープは微粘着仕様で、SSDのラベル面を傷めにくい配慮がなされている。固定方法は、SSD裏面からヒートシンク側面まで包み込むように貼り付ける形式を採用。結束バンドやシリコンリングを使用する従来の方法と比べ、よりスマートな外観を実現している。
本製品はRoHS指令に準拠しており、環境への配慮も忘れていない。さらに、企画から設計、製造、梱包に至るまでの全工程を日本国内で行う完全国産品だ。
SSDのラベルの材質によっては、ヒートシンクの取り外し時にラベル面が劣化する可能性がある点には注意が必要だ。
親和産業 長尾製作所 M.2 SSD用ヒートシンクカバーSS-M2S-HS02
親和産業の長尾製作所が開発したM.2 SSD用ヒートシンクカバー「SS-M2S-HS02」は、効率的な放熱と柔軟な取り付けを実現した。本体は2mm厚のアルミニウムプレートと0.6mm厚のアルミニウムサイドフレームで構成されている。
特筆すべき特徴は、サイドフレームの着脱が可能な点だ。プラスドライバー(0番)でネジを緩めることで、サイドフレームを取り外せるため、取り付けスペースに余裕がない場合でも対応できる。
熱伝導部には、日本製の超低硬度放熱シリコーンパッドを採用。高い熱伝導性と絶縁性を両立し、柔軟性と粘着性により凹凸のあるM.2 SSDの基板面にしっかりと密着。優れた熱伝導効果を発揮し、SSDの熱暴走を効果的に抑制する。
ヒートシンクとSSDの固定には、耐熱絶縁テープを使用。このテープは微粘着仕様で、SSDのラベル面を傷めにくい配慮がなされている。また、幅を取らない設計により、狭いスペースでも問題なく取り付けられる。
パッケージにはヒートシンクカバー本体、放熱シリコーンパッド、固定用絶縁テープが含まれており、簡単に組み立てられる。特に、マザーボード裏面にM.2 SSDを取り付けるタイプの場合でも、ケースやマザーボードに干渉せずに収まる点が評価されている。
さらに、M.2 SSDと一緒にネジ止めできるため、浮いたり外れたりする心配がない。事務用や一般的な自作PCであれば、このヒートシンクカバーで十分な放熱効果が得られる。
アイネックス M.2 SSD用ヒートシンクセット ブラック HM-24
アイネックスの「HM-24」は、M.2 SSD用のヒートシンクセットだ。
セットの内容は、ヒートシンク本体、放熱シリコーンパッド、シリコーンゴムリングから構成される。ヒートシンクは黒色のアルミニウム製で、サイズは21.7×71.9×3.3mmと薄型設計だ。この色調は、内部が黒塗装されたPCケースや、LEDライトを使用したPCとの相性が良い。
放熱シリコーンパッドは、6kV/mmの絶縁破壊電圧と3.0W/m・Kの熱伝導率を持ち、-40℃から150℃の幅広い温度範囲で使用できる。両面テープの代わりにこのパッドを使用することで、SSDのラベル損傷リスクを低減している。
取り付け方法は非常にシンプルだ。ヒートシンク、シリコーンパッド、SSDを重ねた後、赤色のシリコーンゴムリングで固定するだけで完了する。ネジを使用しないため、紛失の心配がなく、誰でも簡単に装着できる。
このヒートシンクセットはPlayStation 5にも使用可能だが、主に低速から中速のSSDに適している。高速なSSDでは発熱量が多いため、より高性能な冷却システムが必要になる可能性がある。
この製品にはいくつかの課題もある。ヒートシンクの厚さが薄いため、冷却性能に不安が残る。また、外観デザインは必ずしも洗練されているとは言えず、透明サイドパネルを採用した最新のPCケースでは目立つ可能性がある。
簡単な取り付けと基本的な冷却性能を求めるなら魅力的な選択肢となるが、高性能や外観にこだわるユーザーには物足りない部分があるかもしれない。
SilverStone 超薄型アルミニウム合金 M.2 SSD放熱ヒートシンクパッド SST-TP05
SilverStoneが開発したSST-TP05は、M.2 SSD向けの超薄型アルミニウム合金製ヒートシンクパッドだ。
M.2 SSDがPCの主要ストレージとして普及する中、容量と性能の向上に伴い動作温度も上昇している。表面積の小さいM.2形式のSSDでは過熱問題が顕在化し、システムの不安定化やシャットダウンを引き起こす可能性がある。
SST-TP05は、この新たな放熱問題に対処するために設計された製品だ。高品質のアルミニウム製ヒートシンク、特製の高効率サーマルパッド、ステンレス製底部カバーを組み合わせた2層構造を採用。この構造により、SSDの冷却面積を増大させ、安定かつ効率的な放熱効果を実現している。
2280サイズのM.2 SSDに対応しており、汎用性が高い。PlayStation 5での動作も確認済みで、ゲーム機での使用も視野に入れている。
SST-TP05の特長は、シンプルかつ効果的な冷却ソリューションを提供する点にある。高効率の熱伝導パッドにより、SSDの温度を効果的に下げ、読み取り効率を安定させる。高負荷時のパフォーマンス低下を防ぐ上で重要な役割を果たす。
SSDの発熱問題は高性能モデルや大容量モデルで顕著になる傾向がある。SST-TP05はこうした最新のSSDにも対応し、過熱によるシステムの不安定化やパフォーマンス低下を防ぐ有効な手段となる。SST-TP05は、その薄型設計と効果的な冷却性能により、幅広いユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。
Silver Stone SilverStone ( シルバーストーン ) M.2 ヒートシンク アルミニウム合金 NVMe SSD 冷却セット SST-TP04T
SilverStoneが開発したSST-TP04Tは、M.2 NVMe SSD向けの高性能冷却セットだ。近年、M.2 SSDの高速化と大容量化に伴い発熱問題が顕在化しているが、この製品はそれに対応するために設計された。
本製品の特徴は、アルミニウム合金製のヒートシンクと高効率熱伝導パッドを組み合わせた2層構造にある。この構造により、SSDの冷却面積を増大させ、安定かつ効率的な放熱効果を実現している。特に、アルミニウム合金製のヒートシンクは熱伝導性に優れ、SSDの熱を効果的に分散させる。
SST-TP04Tは2280サイズのM.2 SSDに対応しており、汎用性が高い。また、低背設計を採用しているため、CPUファンやヒートシンクとの干渉を最小限に抑えている。これにより、狭いスペースにも取り付けやすく、様々なPC構成に対応できる。
セットには高効率の熱伝導パッドが2枚付属しており、SSDをしっかりと固定しながら効果的に冷却できる。この熱伝導パッドは、SSDとヒートシンク間の熱伝達を促進し、冷却効率を向上させる重要な役割を果たす。
製品の材質にも注目すべきだ。ヒートシンクにはアルミニウムを、底部カバーにはステンレスを使用しており、それぞれの特性を生かした設計となっている。これにより、軽量性と耐久性を両立させている。
取り付けは非常に簡単で、SSDに損傷を与えるリスクも低い。熱伝導パッドとカバーを装備するだけで、専門知識がなくても手軽にインストールできる。
SST-TP04Tは、高性能なM.2 NVMe SSDを使用する際の放熱対策として効果的なソリューションとなる。特に、高負荷時のパフォーマンス低下を防ぎ、SSDの寿命を延ばす効果が期待できる。コンパクトな設計と優れた冷却性能を両立させた本製品は、多くのPC自作者やアップグレードを考えるユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。
Silver Stone M.2 SSD専用放熱ヒートシンクパッド SST-TP02-M2
Silver Stoneの「SST-TP02-M2」は、M.2 SSD専用の放熱ヒートシンクパッドだ。
アルミニウム合金製のヒートシンクと高効率熱伝導パッドを組み合わせた二重層構造にある。SSDの放熱面積を増加させ、効果的に温度を低減する。アルミニウム合金は熱伝導性に優れ、SSDから発生する熱を素早く拡散させる役割を果たす。
本製品は2280サイズのM.2 SSDに対応しており、汎用性が高い。取り付け方法も非常にシンプルで、ヒートシンクの裏側にブルーの放熱シートを貼り、SSD表面に乗せてシリコンバンドで固定するだけ。SSDに損傷を与えるリスクを最小限に抑えつつ、簡単に装着できる。
デザイン面でも高評価を得ており、機能性と美観を両立させている。多くのユーザーが、マザーボード付属のヒートシンクよりも優れた性能を実感しているようだ。
しかし、使用する環境によっては注意が必要な点もある。例えば、PlayStation 5での使用を検討している場合、このヒートシンクの高さが原因で本体の蓋が閉まらなくなる可能性がある。
SST-TP02-M2は、高性能なM.2 SSDを使用する際の放熱対策として効果的なソリューションだ。高負荷時のパフォーマンス低下を防ぎ、SSDの寿命を延ばす効果が期待できる。
Archgon M.2 2280 PCIe NVMe SSD対応 専用放熱 アルミ合金製 ヒートシンクパッド サーマルパッド付き冷却ヒートシンク HS-1110-S
Archgonの「HS-1110-S」は、M.2 2280 PCIe NVMe SSD向けの専用放熱ヒートシンクパッドだ。デスクトップPC、ワークステーション、産業用PC、サーバーシステムなど、幅広い用途を想定している。
最大の特徴は、ユニークなS形状スプリングデザインを採用している点だ。これにより、迅速かつ簡単な取り付けが可能となり、コストパフォーマンスに優れた製品となっている。
冷却性能も注目に値する。両面および最大表面冷却設計により、最大15°Cの温度低下を実現する。さらに、効率的なエアフローによって冷却効果が高まり、M.2 SSDのパフォーマンス向上に貢献する。
HS-1110-Sは、SSDを安定させる固定ベース設計の特許を取得している。この設計により、SSDの凹凸のある表面にフィットし、変形を防ぐ効果がある。これは、SSDの寿命延長と安定動作に寄与する重要な機能だ。
対応性も高く、ほぼすべての片面または両面のM.2 2280 SSD(22×80mm)に適合する。ただし、マザーボードにこのヒートシンク(サイズ: 70×24×24.6mm)を収容するスペースがあるかどうかの確認は必要だ。
一方で、いくつかの課題も指摘されている。特に、金具を固定するためのベース部分が余分な面積を取っているため、ヒートシンク部分がSSD基板の両端を完全にカバーしきれていない点が挙げられる。これは冷却効率に若干の影響を与える可能性がある。
特に、高負荷環境でのSSD使用や、システムの安定性を重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。
GRAUGEAR G-M2HS06
GRAUGEARが開発したM.2 2280 SSD用ヒートシンクは、デュアル銅ヒートパイプとアルミニウムフィンを組み合わせた多層構造だ。
銅ヒートパイプはダイレクトタッチヒート(DTH)技術を採用し、SSDに直接接触することで熱を効率的に吸収する。平らな機械加工面がSSDに均一に接触し、迅速な熱伝導を実現する。
アルミニウムフィンは、プレートフィン熱交換器の設計を採用。これにより、M.2 SSDからの熱を最大60%削減する効果がある。さらに、冷却ファンと組み合わせることで、より高い放熱性能を発揮する。
互換性も高く、PCIe 4.0 Gen 4やPCIe 3.0 Gen 3のSSDに対応。WD Black SN850、Samsung 980 Pro、Sabrent Rocket 4 Plusなど、多くの高性能SSDに適合する。また、片面・両面実装のM.2 2280 NVMeおよびSATA SSDに対応している。
熱伝導パッドも採用しており、SSDとヒートシンク間の隙間を埋めることで熱伝達を加速する。
しかし、両面SSDに両面サーマルパッド(0.5mm厚)を付けると、蓋が閉まらない可能性がある。また、取り付けの煩雑さも難点として挙げられており、ケース内での増設には適していない。
高さ3.4cmという比較的大きなサイズも考慮が必要だ。スペースに余裕のないPCケースでは使用が困難な場合もある。このヒートシンクは高い冷却性能を誇るが、使用環境や取り付けの容易さを考慮する必要がある。
GRAUGEAR G-PS5HS03
GRAUGEARが開発したPlayStation 5専用のM.2 2280 NVMe SSDヒートシンクの最大の特徴は、PS5の拡張ストレージスロットに完全に適合し、既存のカバーと交換するタイプであることだ。
ヒートシンクは押し出しアルミニウム製で、ダストフィルター、銅製ヒートパイプ、アルミニウム合金のプレートフィンデザインを組み合わせた構造を採用している。これにより、SSDの熱性能を大幅に向上させ、耐久性を高める効果がある。
放熱カバーには通気孔が設けられており、M.2 SSDからの熱を最大45%削減する。銅製ヒートパイプとアルミフィンの組み合わせにより、優れた放熱性能を実現している。
銅ヒートパイプは、ダイレクトタッチヒート(DTH)技術を採用。平らな機械加工面がSSDに均一に接触することで、迅速かつ効率的な熱伝導を可能にしている。これは、高負荷時のSSD性能維持に大きく貢献する。
本製品はM.2 2280 NVMe SSDの片面、両面どちらにも対応しており、汎用性が高い。
取り付けも簡単で、既存の拡張スロットカバーと交換するだけで済む。これにより、専門知識がなくても容易に導入できる利点がある。
ダストフィルターの搭載も注目に値する。これにより、SSDだけでなくPS5本体内部へのほこりの侵入も防ぐ効果が期待できる。長期的な使用を考えると、メンテナンス性の向上にも寄与する重要な機能だ。
長尾製作所 ファン付M.2SSD用ヒートシンク SS-M2S-HS03
長尾製作所が開発した「SS-M2S-HS03」は、M.2 SSD専用のファン付きヒートシンクだ。この製品の最大の特徴は、2mm厚のアルミ製ヒートシンクに強制空冷用の小型ファンを搭載した点にある。
熱伝導部には、日本製の超低硬度放熱シリコーンパッドを採用。熱伝導率5.2W/m・Kを誇るこのパッドは、高い熱伝導性と絶縁性を両立させている。柔軟性と粘着性により、凹凸のあるM.2 SSDの基板面にしっかりと密着し、効率的な熱伝導を可能にする。
ヒートシンクとSSDの固定には、再剥離可能な微粘着仕様の耐熱絶縁テープを使用。SSDのラベル面を傷めにくい配慮がなされているが、ラベルの材質によっては剥離時に劣化する可能性もある。
パッケージには、ヒートシンク本体、冷却ファン、放熱シリコーンパッド、固定用絶縁テープ、取付ネジ、スペーサー、取扱説明書が同梱。付属するファンは1台だが、デュアルファン構成にする場合は別途増設ファンを用意できる。
本製品は金属部品で構成されているため、取り付け時にはショートしないよう十分な注意が必要だ。また、取付環境によっては他のパーツとの干渉により使用できない場合もある。
ユーザーからは、ファンが小さいため甲高く騒音が気になるという指摘もあるが、冷却性能の高さは評価されている。騒音や取り付けスペースについては事前に検討する必要がある。
サーマルパッド
サーマルパッドは、電子機器の熱管理に欠かせない部品だ。M.2 SSD(小型高速ストレージ)用のサーマルパッドは、デバイスとヒートシンク間の熱伝導を促進する。
高い熱伝導率と柔軟性を持ち、表面の微細な凹凸を埋めて効率的に熱を逃がす。非導電性素材を使用し、ショートのリスクを軽減する。純正品の代替や劣化時の交換用として適している。M.2 SSDの冷却効果を高め、性能と寿命を向上させる。
取り付けの際は、サイズ調整や一度限りの使用に注意が必要だ。
アイネックス(AINEX) M.2 SSD用熱伝導パッド HT-16
アイネックス社が提供するHT-16は、M.2 SSD向けに特化した熱伝導パッドである。
このパッドの主な用途は、M.2 SSDとヒートシンクの間に挿入することだ。ヒートシンクは発熱する部品から熱を吸収し、放熱する役割を持つ。サーマルパッドは、これらの部品間の微細な隙間を埋め、効率的な熱伝導を可能にする。
HT-16の特徴として、柔軟性と弾性が挙げられる。この性質により、SSDやヒートシンクの表面に存在する微細な凹凸を効果的に埋めることができる。結果として、熱伝導の効率が向上し、デバイスの冷却性能が改善される。
本製品は、マザーボード付属の純正パッドの代替品としても適している。純正品のアップグレードや、経年劣化による破損時の交換用としても使用できる。さらに、比較的安価にもかかわらず、熱伝導率が高いという利点もある。
アイネックス(AINEX) M.2 SSD用熱伝導パッド BA-HT01
アイネックス社のBA-HT01は、M.2 SSD向けに設計された高性能熱伝導パッドだ。PCIe 4.0や5.0対応のM.2 SSD、つまり高速データ転送が可能な最新の小型ストレージデバイスの温度管理に適している。
ナノサイズの窒化物や酸化物原料を配合し、高い熱伝導率を実現。SSDの発熱を効果的に放散する。
厚さ1mmの柔らかい素材を採用しており、M.2 SSDの表面との隙間を埋めて密着する。この特性により、熱を効率よく逃がせる。マザーボード(コンピューターの主要部品を搭載する基板)に付属の純正パッドからのアップグレードや、破損時の交換用としても最適だ。
非導電性の素材を使用しているため、電気を通さず、ショートの心配がない。また、保存に適したジッパー付きバッグに入っており、使用時まで品質を保持できる。
注意点もある。パッドの長さがやや長めのため、ヒートシンクの長さに合わせて調整が必要だ。また、保護シートの剥がしにくさや、一度貼り付けると再使用が難しい。
あるユーザーによると、貼り付けた後に剥がそうとしたところ、一部が破れてしまったという。取扱説明書に「再使用はできません」と明記されているため、貼り付けは慎重に行い、一発で決めること。
固定テープ
M.2 SSD用の固定テープは、ヒートシンクを確実に取り付けるための重要なアイテムだ。耐熱性と絶縁性を備え、高温環境下でも安定した性能を発揮する。柔軟性があり、様々な表面に密着しやすい特徴を持つ。
多くの製品は幅広く、必要な長さにカットして使用できる。強力な接着力を持つが、高温時に一時的に低下する可能性がある点に注意が必要だ。M.2 SSD(小型高速ストレージ)だけでなく、他の電子部品の固定にも活用できる汎用性の高さが魅力である。適切に使用することで、デバイスの安定性と冷却効率を向上させる効果が期待できる。
アイネックス(AINEX) M.2ヒートシンク・パーツ固定用耐熱テープ HT-15
アイネックス社製のM.2ヒートシンク・パーツ固定用耐熱テープ HT-15は、PCパーツ固定に適した高機能テープだ。220℃までの耐熱性を持ち、幅10mm、長さ33m、厚さ0.05mmという仕様で、PET(ポリエチレンテレフタレート)素材を使用している。環境に配慮したRoHS指令にも準拠した製品だ。
このテープは主にM.2 SSD(小型フォームファクターの高速ストレージデバイス)用ヒートシンク(熱を効率的に放散する部品)の固定に使用されるが、その用途は多岐にわたる。絶縁性と耐熱性を兼ね備えているため、M.2 SSD以外の様々なPC内部パーツの固定にも応用可能だ。
柔軟な素材を採用しているため、貼り付けが容易で、33mという長さも十分な量を確保している。特にノートPCのSSDアップグレード時に重宝する。通常のシリコンゴムテープは厚みがあるため、スペースの限られたノートPCには不向きだが、このテープは薄型設計のため、狭小空間でも使用可能だ。付属のゴムが劣化したときのために用意しておいて損はないだろう。
アイネックス M.2ヒートシンク・パーツ固定用熱伝導両面テープ
アイネックス社が提供するM.2ヒートシンク・パーツ固定用熱伝導両面テープは、コンピューター部品の冷却効率を高める上で重要な役割を果たす製品だ。幅20mmのこのテープは両面なのでヒートシンクの固定用途ではなく、サーマルパッドと同じようにSSDとヒートシンクに挟み込んで使用する。
柔らかい素材を採用しているため、貼り付けが容易で、必要な長さにカットして使用できる。5mの長さがあるため、複数の用途に対応できる。
接着力が強く、簡単に貼り付けられるのが特徴だ。ただし、耐熱性には若干の課題がある。高温環境下では接着力が低下する可能性があるが、温度が下がれば接着力は回復する。このサイクルに耐える性質から、長期的な耐久性は高いと考えられる。
M.2 SSDだけでなく他パーツにも使用可能だ。このテープを用いてヒートシンクを確実に固定することで、デバイスの安定性と寿命を向上させる効果が期待できる。
まとめ
M.2 SSDの高速化に伴う発熱問題は、適切なヒートシンクの選択により効果的に対処できる。
純銅製の薄型モデルは優れた放熱性能と汎用性を誇り、アルミニウム合金製の製品は軽量性と冷却効率のバランスが取れている。ファン付きモデルは極めて高い冷却性能を発揮するが、騒音や設置スペースに注意だ。
SSDの性能、使用環境、取り付けの容易さを考慮することが重要。サーマルパッドや固定用テープの選択も冷却効果を左右する要素となる。ユーザーのニーズに合った最適な製品を選択することで、M.2 SSDの能力を最大限に引き出そう。