ケースの中に取り付ける前に重要な部品を壊してしまうと、せっかくの自作PCが台無しだ。
静電気放電、落下、および部品を無理にねじ込もうとしたり、基板を傷つけるとパーツを破損しやすい。
組み立てる際に過剰に怖がる必要はないが、準備するためにできる簡単な対策はある。
これらの問題を回避するためには、パーツの取り扱いに十分注意を払い、部品の設置は慎重に行っていこう。
パーツを破損しやすい以下の点に留意してほしい。
静電気
静電気放電は、自作PCの組み立てにおける重要な懸念事項の1つである。カーペットなどの特定の表面で移動する際、私たちの体は微量の電気を帯びる。この電気は、金属などの導電性のある表面に触れると放電される。
この静電気放電はPCハードウェアを破壊する可能性があるが、基本的な予防措置を講じるだけで十分である。
例えば、アースされたリストバンドが安価に購入できる。過剰なものかもしれないが、初心者には安心感がある。金属製のオフィスデスクや金属ケースなど、接地された場所にたまに触れ、身体の放電を行ってもいい。
静電気が発生した場合でも、部品の基板面に沿って抜ける可能性があり、最も敏感な部分が壊れることは少ない。
以上のように、簡単な予防措置を講じれば十分に回避できると考えられる。
電気ショック
PCやその他の電源が入った機器を扱う際、必ず壁コンセントからプラグを抜くことが重要である。
電源の入ったままの装置の分解は危険であり、決して行うべきではない。
さらに、電源装置の分解自体が極めて危険な行為であり、決して行うべきではない。電源装置内部には、コンセントが入っていなくても電圧が残存しているため、勝手に修理を行うことは極めて危険である。故障した電源装置は交換するしかない。
電気ショックは自作PCの組み立てにおいて深刻な問題となりうる。電源が入った状態での機器の取り扱いで感電する可能性がある。したがって、作業に先立ち、必ず壁コンセントから完全に電気の供給を切断しておこう。
ケーブルを脱着する
部品やケーブルを接続または取り外すときにも、必ず電源を完全に切断することが重要である。
ケーブルを接続するには、しっかりと均等に圧力をかけるべきだが、小さなシグナルピンは、間違った接続により非常に簡単に損傷してしまうから、過度な力をかけないようにする。
ケーブルがうまく収まらないからといって、無理に押し込んではいけない。なぜうまく入らないのかを落ち着いて考えてみよう。コネクタには、誤った接続を防ぐために、何らかの位置合わせシステムが備わっていることがほとんどだ。
部品の取り扱い
自作PCの組み立てにおいては、取り扱う部品の繊細さに十分留意する必要がある。
部品の落下は、静電気放電なんかより深刻な影響を及ぼす可能性が高い。グラフィックカードやハードドライブの落下は起こりやすい人的ミスだ。部品を絶対に落とさない環境で組み立てるようにしよう。
特に注意が必要なのが、インテルのCPUである。接点ピンの数が増えるに伴い、ピンが薄くなっているため、プロセッサを落とした場合に折れたり曲がりやすい。
インテルのピンはバネのように動作するため、わずかな損傷で接触圧が不十分になる可能性があるので慎重に扱おう。
部品の掃除
ケースの外側以外では、システム部品を液体洗剤や布で掃除することは避けるべきである。
マシンの内部にほこりが溜まっている場合は、ユニットを完全に切断し、ケースの側面を取り外してエアダスターを使ってほこりを吹き出す。エアダスターは清潔な圧縮空気が詰まった缶で、ホームセンターで入手できる。
PC内の部品を直接に触れて掃除しようとすると、部品の破損や機能不良を招く可能性があるので、このような掃除方法は避けるべきだ。
マニュアル
PCの組み立てにおいて、各部品に付属する説明書を必ず熟読しておこう。組み立てた後にも捨てずに、すぐに参照できるようにしておこう。
説明書がない場合は、製造元のサイトで見つけることができる。
PCの組み立てが完全に初めてでも上級者でも、説明書には重要な情報が含まれているので必要だ。説明書を参照することで、接続を誤り、全体を破損させるのを防げたり、不具合を修正できたりするかもしれない。