Linuxを使うならファイルについて知っておくべきです。パソコンのどこを使っているのか知ってるのと知らないのとでは大違いです。
Linux ファイル構造
これはmanjaro KDEの画像ですが、このファイル管理ソフトの左側下rootを選ぶと、複数のフォルダが表示されます。ディストリビューションによって名称が異なり、コンピューターなどと表示されていることもあります。
rootがシステムの最上位で 「 / 」と表示されます。
/ が root のことです。
ユーザーデータは/homeに格納されています。日常のパソコンの用途ではこの/homeを使用します。実はたいていの人は/homeにあたる部分しか使っていないのです。
/home以外のディレクトリを変更しようとすると、sudoコマンドが必要になります。/home以外のディレクトリの変更は、システムを破壊しやすいので書き込みは制限されています。
書類のフォルダー風のデザインでツリー状になっています。このフォルダーと呼ばれることもありますが、Linuxのファイル管理では「ディレクトリ」と呼びます。Windowsでは明確に「フォルダ」と呼び「ディレクトリ」とは呼びません。
LinuxなどのUNIX系のOSでは、ディレクトリの基本情報は、FHSを標準仕様として定めています。
Filesystem Hierarchy Standard(ファイルシステム・ハイアラーキー・スタンダード、FHS、ファイルシステム階層標準)は、Linuxを含むUnix系オペレーティングシステム (OS) での主なディレクトリとその内容を定めたものである。大部分において、BSD系のディレクトリ階層を基にして拡張し定式化している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Filesystem_Hierarchy_Standard
原則として、ホームは/homeで、システム管理コマンドは/sbinに収められています。
FHSの指針に沿ってファイルを配置すると、バックアップの対象にするディレクトリを決めやすく、どこに何を置いたかわかりやすくなってトラブルを防げる、というメリットがあります。
FHSと標準にしているとはいえ、全く同じ構造ではなく各ディストリで少し異なります。FHSとは全く異なるディレクトリ階層のLinuxもあります。
主要ディレクトリと用途
bin | 一般ユーザー 実行 コマンド |
boot | 起動に必要 カーネル 初期RAMディスク |
dev | /dev/sda デバイスファイル |
etc | 設定ファイル |
home | ユーザーのホームディレクトリ |
lib | システム共有ライブラリ |
media | リムーバブルメディア マウントポイント |
mnt | ファイル一時的 マウントポイント |
opt | アプリケーション インストール先 |
proc | カーネル プロセス情報を読み書きする共有ファイル |
root | rootユーザーのホームディレクトリ |
sbin | システム管理 基本コマンド |
srv | サーバー用 データ |
tmp | 作業用 一時ディレクトリ |
usr | ユーザー共有する読み出し専用データ格納 |
usr/bin | 一般ユーザー 権限 付加コマンド |
usr/local | アプリケーション インストール先 |
usr/share | ユーザーを問わずに参照する共有データ |
var | ログファイル キャッシュデータ 公開データ格納 |
sys | 仮想ファイルシステム |